歯のコラム

親知らずの痛みを放置すると!放置リスクと対処法を解説

こんにちは。品川区大崎、JR「大崎駅」南改札より徒歩5分にある歯医者「いばた歯科」です。

「親知らずが痛むけれど、忙しくて歯医者に行く時間がない」といった理由で痛みを放置していませんか。痛みや腫れが軽度のうちは問題ないように思えるかもしれませんが、親知らずのトラブルは悪化するとさまざまなリスクを伴います。

この記事では、親知らずの痛みを放置するリスクや、痛みが出る原因・対処法までわかりやすく解説します。もしものときのために、知識を身につけておきましょう。

親知らずとは

親知らずが写ったレントゲン写真

親知らずとは、正式には第三大臼歯(だいさんだいきゅうし)と呼ばれる歯です。永久歯のうち、一番最後に生える歯のことを指します。上下左右にそれぞれ1本ずつ、計4本生えてくる可能性がありますが、すべてが生えるとは限りません。また、正常に生える人は少なく、埋まっていたり斜めに生えたりするケースもよく見られます。

親知らずの生え方

上下ともに真っ直ぐに生えて正しく噛み合っている場合、ブラッシングがきちんとできれば、親知らずだからといって特に問題が起こることはありません。

しかし、正しくまっすぐ生えることは少なく、斜めや横向きに生えるケースが非常に多いです。また、親知らずの歯冠の一部だけ歯茎から出ている半埋伏の状態になったり、歯茎や顎の骨の中に埋まっている完全埋伏の状態になったりすることも珍しくありません。

親知らずに痛みが生じる原因

親知らずに痛みが生じる原因について考えるイメージ

親知らずは歯列の一番後ろに生えるため清掃しづらく、さまざまな原因で痛みが発生することがあります。親知らずに痛みが生じる主な原因は、以下の通りです。

智歯周囲炎

親知らずの痛みの原因で最も多いのが智歯周囲炎です。親知らずが部分的にしか歯ぐきから出ていない場合、歯と歯ぐきの間に汚れが溜まりやすくなり、細菌が繁殖して炎症が起こります。これによって、歯ぐきの腫れや痛みを引き起こします。

虫歯

親知らずは歯列の一番奥に位置しています。奥の歯は見えにくく歯ブラシが届きにくいため、汚れが溜まりやすく、適切にケアできていないと虫歯になる可能性が非常に高いです。虫歯が進行して神経に達すると、強い痛みや腫れが生じます。

隣の歯を圧迫している

親知らずが斜めや横向きに生えてきて、隣の歯を圧迫することがあります。この圧力が原因で、周囲の歯が痛んだり歯茎に炎症が起こったりすることがあります。

親知らずの痛みを放置するリスク

親知らずの痛みを放置するリスクのイメージ

親知らずの痛みを放置するリスクは、以下のとおりです。

周囲の組織に炎症が広がる

親知らずの周囲に炎症が起こると、感染が歯茎だけでなく、顎の骨や隣接する歯、さらに深部の組織にまで広がることがあります。特に、智歯周囲炎と呼ばれる状態では、炎症が歯茎の奥深くまで及び、膿が溜まって強い痛みや腫れが生じます。

虫歯が悪化する

親知らずが斜めに生えていたり完全に埋まっていたりする場合、歯磨きやフロスで汚れを取り除くことが難しくなります。そのため、虫歯が進行するリスクが高くなるのです。

虫歯が進行すると神経まで到達し、激しい痛みを伴うことがあります。また、神経にまで虫歯が進行した場合、抜歯ではなく根管治療が必要になるケースがあります。

口臭や膿の排出

親知らずの周囲で細菌が繁殖すると、膿がたまり、強い口臭や膿の排出を伴うことがあります。これにより、日常生活の中で人との会話や食事の際に自信を失うなど、心理的なストレスも増加するかもしれません。

生活の質の低下

痛みが強くなると、食事をしっかりと噛めなくなったり、睡眠を十分にとれなくなったりして、生活の質が大きく低下します。食事の際に片側だけで噛む習慣がついたり、無意識にその部分を避けて噛むようになったりする人もいます。

全身の健康への影響

親知らずの痛みや炎症を放置すると、口内の細菌が血流に乗って全身を巡ることがあります。細菌が血流に入り込み、全身にまわることで感染症を引き起こす可能性があるのです。

例えば、心臓に影響を与えて心筋梗塞を引き起こすリスクがあります。また、妊婦の場合は、早産や低出生体重児につながる恐れもあります。

親知らずに痛みがあるときの対処法

歯医者を受診する女性

親知らずに痛みがあるときは、できるだけ早く歯科医師の診察を受けることが重要ですが、すぐに受信できないこともあるでしょう。自宅でできる応急処置を行うことで、痛みの軽減や炎症の悪化防止につながります。

ここでは、親知らずに痛みがあるときの対処法について解説します。

痛み止めの使用

親知らずの痛みが強い場合は、鎮痛剤の使用が有効です。市販の鎮痛剤でも効果は期待できますが、歯科医師に相談のうえ適切な痛み止めを処方してもらうとより効果的です。歯科医院では消炎効果の高い薬が処方されることが多く、炎症自体を抑えながら痛みを軽減できる場合があります。

口腔ケアの徹底

親知らず周辺は歯ブラシが届きにくいため、歯磨きをおろそかにしていると、プラークや食べかすが蓄積し、炎症が悪化しやすくなります。歯間ブラシやデンタルフロス、ワンタフトブラシなども活用し、親知らずの周囲に溜まった汚れもしっかり除去しましょう。

また、就寝中の唾液量の減少により細菌が増えやすくなるため、就寝前の丁寧な歯磨きは特に意識してください。

冷やす

腫れがある場合は、外側から冷やすことで痛みを和らげる効果が期待できます。タオルに包んだ保冷剤を頬に当て、10〜15分程度冷やすと、炎症による痛みや腫れが軽減されるでしょう。

ただし、冷やしすぎると血行が悪くなり、逆に痛みを強めるおそれがあります。冷やした後は、再び少し時間を空けてから冷やすことが大切です。

早めに歯科医師の診察を受ける

親知らずに痛みがあるとき、最も重要なのは早期に歯科医師の診察を受けることです。痛みの原因や状態を正確に判断し、適切な治療方針を立ててもらう必要があります。重度の虫歯や智歯周囲炎、歯根嚢胞などが疑われる場合は、早期の治療が重要です。

親知らずの痛みを予防する方法

歯磨きする女性

ここでは、親知らずの痛みを予防する方法を確認していきましょう。

正しい歯磨き

親知らずが半分以上生えている場合は、ブラシの角度を変えて歯の隅々まで丁寧に磨きましょう。特に、歯と歯茎の境目は汚れが残りやすいため、毛先が届くよう心がけてください。

歯ブラシだけで口内の汚れを完全に除去するのは難しいので、歯間ブラシやデンタルフロスも使用しましょう。また、親知らずの清掃にはワンタフトブラシも効果的です。

ワンタフトブラシは、毛先が人束になった小さな歯ブラシで、歯ブラシを動かすスペースがあまりない親知らず周辺でも、ブラッシングしやすくなるでしょう。仕上げにフッ素が配合されたマウスウォッシュなどを使用すると、トラブルの予防につながります。

定期的な歯科検診

定期的な歯科検診とプロフェッショナルクリーニングを受けることも重要です。歯科医院では、歯科医師によるクリーニングで歯磨きでは除去できないプラークや歯石を除去できます。

さらに、歯科医師による定期的な診察により、虫歯や歯周病、親知らずの問題などを早期に検出し、適切な治療を行うことができます。

抜歯を検討する

親知らずが斜めや横向きに生えてきている場合、その位置や角度のために清掃が難しくなります。このような場合には、抜歯を検討するのがよいでしょう。抜歯をすることで、親知らず周囲の歯茎の腫れや痛みなどのトラブルを予防できます。

ただし、抜歯には外科処置が伴うため、メリット・デメリットを考慮し、歯科医師と十分に相談の上、決定することが重要です。

まとめ

カフェで楽しそうに笑い合う男女

親知らずの痛みが生じる原因として、主に虫歯や智歯周囲炎が挙げられます。親知らずは一番奥に位置するため歯ブラシが届きにくいです。そのため、痛みを繰り返す場合、抜歯を検討してもよいでしょう。

親知らずの痛みによる影響を最小限に抑えるためには、日頃から正しい口腔ケアを徹底することや定期検診を受けることが大切です。

親知らずの痛みにお悩みの方は、品川区大崎、JR「大崎駅」南改札より徒歩5分にある歯医者「いばた歯科」にお気軽にご相談ください。当院では、丁寧なカウンセリングを重視しており、生涯を見据えた歯科治療を提供しています。

当院の診療案内ページはこちら、お電話による予約も受け付けております。

関連記事