2026年06月04日 歯のコラム

奥歯にセラミックを選択するメリット・デメリット!治療の流れも

こんにちは。品川区大崎、JR「大崎駅」南改札より徒歩5分にある歯医者「いばた歯科」です。

セラミックで奥歯を治療するイメージの模型

セラミック治療は、見た目の美しさと機能性の両立を目指せる治療方法として、多くの方に選ばれています。とくに、噛む力が求められる奥歯においては、素材の選択が重要となるでしょう。金属の詰め物や被せ物では、審美性や金属アレルギーのリスクなどの問題があることから、セラミックが注目されています。

今回は、奥歯をセラミックにするメリット・デメリットについて解説します。セラミックの種類もご紹介しますので、ぜひ参考にしてください。

奥歯に使用されるセラミックの素材

オールセラミックでできた歯を持つ歯科医師の手元

セラミックといっても、実は使用される素材にはいくつかの種類があります。それぞれに異なる特徴があり、見た目や強度、価格などに違いがあります。

ここでは、奥歯に選ばれることの多い代表的なセラミック素材について解説します。

オールセラミック

オールセラミックは、金属を一切使用せず、すべてセラミックで作られた素材です。見た目の自然さが特に優れており、角度や光の加減によって変化する歯の透明感まで再現できるため、審美性を重視する方に選ばれています。また、金属を使用していないため、金属アレルギーのリスクがなく、歯ぐきが黒ずむ心配もありません。

ただし、奥歯のように強い力が加わる部位では、まれに割れることがあるため慎重に判断する必要があります。

ジルコニア

ジルコニアは、人工ダイヤモンドとも呼ばれるほどの高い強度を持つ素材で、奥歯の治療で特に注目されているセラミック素材のひとつです。耐久性に優れており、噛む力が強くかかる奥歯にも使用することができます。割れや欠けに強く、長期間使用しても変色しにくいため、見た目の美しさも長持ちします。

ただし、ジルコニアは非常に硬い素材であるため、噛み合う歯に負担をかけるリスクがある点には注意が必要です。耐久性や安全性を重視したい方には、魅力的な選択肢と言えるでしょう。

ハイブリッドセラミック

ハイブリッドセラミックは、セラミックと歯科用プラスチック(レジン)を組み合わせた素材です。セラミックに比べてやや強度は劣りますが、柔軟性があり噛み合う歯に優しいという特長があります。

歯科用プラスチックが含まれているため、ほかのセラミック素材に比べて価格が抑えられている点も特徴です。

ただし、自然な白さはありますが、経年劣化や変色が起こりやすく、長期間の使用にはあまり向いていない場合があります。耐久性や審美性の点ではオールセラミックやジルコニアに劣るため、使用目的や予算にあわせて検討する必要があります。

e-max

e-max(イーマックス)は、ガラスセラミックを使用した素材で、見た目の自然さと耐久性を併せ持っています。特に、透明感や色の再現性に優れており、奥歯であっても審美性を重視したい方に選ばれる傾向があります。ジルコニアほどの強度はありませんが、日常的な咀嚼であれば問題なく使用できます。

適切に作製・装着すれば、長期間安定させられるでしょう。

奥歯をセラミックにするメリット

奥歯をセラミックにするメリットのイメージ

奥歯をセラミックで治療することで、見た目や健康面の改善だけでなく、長期的な快適さも得られます。ここでは、奥歯をセラミックにするメリットについて確認していきましょう。

見た目が自然で目立たない

奥歯とはいえ、笑ったときや会話中に全く見えないわけではありません。セラミックは天然歯に近い色や透明感を持ち、金属の詰め物のように光を反射して目立つことがなく、歯ぐきとの境目も自然に仕上がるため、口元の印象を保てるでしょう。

金属アレルギーのリスクがない

オールセラミックやジルコニアセラミックは、金属を一切使用しない素材のため、金属アレルギーのリスクがありません。保険適用の奥歯の詰め物や被せ物には金属が使われていることが多く、金属イオンが体内に取り込まれてアレルギー症状を引き起こす状況が、近年問題視されています。

また、金属は時間とともに劣化し、歯茎が黒ずむメタルタトゥーの原因にもなります。

セラミック素材を選択することで、これらの健康リスクを回避でき、安心して長期間使い続けることができます。特に、金属アレルギーの既往歴がある方や、金属を避けたいと考える方には、セラミックは良い選択肢といえるでしょう。

汚れがつきにくい

セラミックは表面が非常になめらかで、プラークや細菌が付着しにくいという特性があります。これは、毎日の歯磨きで汚れを落としやすく、虫歯や歯周病の再発リスクを抑えることにつながります。

銀歯やプラスチックの詰め物に比べて清掃性が高く、お口の中を衛生的に保ちやすい点は、奥歯の治療において大きな利点です。また、セラミックは変色しにくいため、長期間にわたって清潔感のある見た目を維持することができます。

耐久性が高い

奥歯は毎日の食事で強い力がかかる場所ですが、セラミックは非常に硬く、長く使える素材として知られています。なかでもジルコニアは人工ダイヤモンドとも呼ばれるほど高い強度があり、奥歯のように負担が大きい部位にも安心して使えます。

保険適用の銀歯やレジンと比べて耐久性に優れているため、長期的に見ればコストパフォーマンスの高い選択肢といえるかもしれません。

奥歯をセラミックにするデメリット

奥歯をセラミックにするデメリットのイメージ

ここでは、奥歯をセラミックにすることで生じる主なデメリットについて解説します。

費用が高額になりやすい

セラミック治療のデメリットとして、保険が適用されない自由診療であることが多く、費用が高めに設定されている点が挙げられます。使用するセラミックの種類や歯科医院によって価格は異なりますが、1本あたり数万円から十数万円程度が目安となります。

機能面や見た目の美しさなどを考慮すると、長期的な視点では十分に価値のある選択肢とも考えられますが、経済的な負担を感じる方も少なくありません。

欠けたり割れたりすることがある

セラミックは強度のある素材ですが、硬い反面、強い衝撃を受けると割れてしまうことがあります。特に、奥歯は食べ物を噛み砕く役割を担っているため、強い力が加わることが多く、状況によっては欠けたり割れたりする可能性もあります。

たとえば、氷や硬い食べ物を噛んだとき、あるいは歯ぎしりや食いしばりの癖がある場合などには注意が必要です。歯ぎしりが原因で破損するリスクがある場合は、ナイトガード(就寝時のマウスピース)の使用を勧められることもあります。

歯を削る量が多くなることがある

セラミック治療では、詰め物や被せ物の強度を維持したり、歯との適合性を高めたりするために、健康な部分も含めて歯をある程度削る必要があります。削る量が多いとそのぶん歯の強度が低下し、将来的にトラブルが起きる可能性もあります。

治療前にどれくらい歯を削るのか、どのように歯を守るのかをしっかりと確認しておくことが重要です。

奥歯をセラミックにする場合の費用

奥歯をセラミックにする場合の費用のイメージ

奥歯をセラミックにする際の費用は、使用する素材や被せ物の種類、歯科医院の方針などによって差があります。一般的に、セラミックを使用した治療は自費診療となるため、保険診療に比べて費用は高めです。

オールセラミックは白さや透明感に優れており、1本あたり10万円〜15万円ほどかかることが一般的です。ジルコニアは強度が高く、噛み合わせの力が強い奥歯にも安心して使用できる素材であり、費用は1本あたり12万円〜18万円程度です。

ハイブリッドセラミックは、セラミックとレジンを混ぜ合わせた素材で、費用はセラミックの中では抑えられており、1本あたり5万円〜8万円程度が相場です。ガラスセラミックを強化したe-maxという素材は、1本あたり8万円〜12万円程度が相場でしょう。

クリニックによっては、カウンセリング料や検査代、型取り、仮歯、調整料などが別途発生する場合もあります。治療前に見積もりをしっかり確認し、総額がいくらになるのか把握しておくことが大切です。

奥歯をセラミックにする治療の流れ

奥歯をセラミックにするためのカウンセリングの様子

奥歯にセラミックを使用する場合の治療の一般的な流れは、以下のとおりです。

カウンセリング

まず最初に行われるのが、カウンセリングです。患者さんの悩みや希望を丁寧に伺い、セラミックでの治療が可能かを見極めます。必要に応じてレントゲン撮影や口腔内の精密検査を行い、歯の状態や噛み合わせのバランスなどを詳しく確認します。

この段階で素材の種類や費用、治療期間についても説明があるため、不安なことがあれば遠慮せず相談しましょう。

歯の形成と型取り

治療計画が決まったら、歯の形をセラミックに合わせて整える処置に進みます。虫歯がある場合は、その部分を丁寧に削り取り、健康な歯質をできる限り残しながら適切な形に整えます。

その後、精密な型取りを行い、噛み合わせや周囲の歯とのバランスを確認しながら、セラミックがぴったり合うように準備します。この型をもとに、歯科技工所でセラミックを作成します。型取りの精度が、仕上がりの見た目やフィット感に大きく影響するため、非常に重要な工程です。

セラミックの装着

完成したセラミックを歯科医院で確認し、装着します。まず仮合わせをして、形や噛み合わせ、色のバランスを丁寧にチェックします。その後、専用の接着剤を使ってしっかりと歯に固定します。

装着が完了したら、もう一度噛み合わせや見た目を確認し、必要があれば微調整が行われます。この工程まで進めば、治療はほぼ完了です。

メンテナンス

治療後のセラミック歯を長く使い続けるためには、定期的なメンテナンスが欠かせません。歯科医院での定期検診では、噛み合わせのチェックやクリーニング、詰め物・被せ物の状態確認が行われます。

噛み合わせにわずかなズレが生じている場合は調整を行い、歯やあごへの余分な負担を防ぎます。また、セルフケアでは届きにくい部分の汚れや歯石をプロが丁寧に除去することで、二次的な虫歯や歯周病を防ぎます。

こうした定期的なケアを続けることで、セラミックを含めたお口全体の健康を長く維持しやすくなります。

まとめ

奥歯をセラミックにして笑顔を見せる男性

奥歯をセラミックで治療することは、見た目の美しさだけでなく、機能性や健康面にも多くのメリットがあります。特にセラミック素材は、自然な白さや透明感を持ち、金属アレルギーの心配がないことから、幅広い年代の方に選ばれています。

一方で、自由診療であることから費用が高くなる点や、素材によっては欠けやすいといった注意点もあります。治療後のメンテナンスを怠ると、セラミックが長持ちしない可能性もあるため、日々のケアと定期的な歯科医院での診察が重要です。

奥歯のセラミック治療を検討されている方は、品川区大崎、JR「大崎駅」南改札より徒歩5分にある歯医者「いばた歯科」にお気軽にご相談ください。

当院では、丁寧なカウンセリングを重視しており、生涯を見据えた歯科治療を提供しています。当院の診療案内ページはこちら、お電話による予約も受け付けております。

井畑 信彦

■この記事の監修者

井畑 信彦

経歴
  • 1985年 日本歯科大学 卒業、東京大学医学部 口腔外科にて研鑽、埼玉医科大学 形成外科にて研鑽
  • 1999年 東京大学大学院 医学系研究科 口腔外科学 修了
  • 1999年 いばた歯科 開業(東京都品川区)
  • 2001年 埼玉医科大学 形成外科学 専攻生 修了
    口腔外科・形成外科で培った解剖学的理解、外科的安全性、審美的配慮が、現在の精密歯科治療の基盤となっています。
所属機関
  • 公益社団法人 日本口腔インプラント学会 専門医
  • AO(Academy of Osseointegration/米国インプラント学会)アクティブメンバー
  • EAO(European Association for Osseointegration/欧州インプラント学会)アクティブメンバー
  • ITI(International Team for Implantology)メンバー
  • CIDクラブ(Center of Implant Dentistry Japan)会員
  • 一般社団法人 日本臨床歯科CAD/CAM学会(JSCAD)指導医
  • ISCD(International Society for Computerized Dentistry)国際インストラクター
  • 日本審美歯科学会 会員
  • 日本顎咬合学会 認定医
  • EPA(European Prosthodontic Association/欧州補綴学会)アクティブメンバー
  • デジタル歯科学会 会員

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