01|見えない部分まで「診る」
歯科用CTによる3次元立体診断
平面のレントゲンだけでは分かりにくい部分を立体的に確認する
一般的な歯科用レントゲン写真では、歯や骨を二次元(平面)の画像として確認します。一方、歯科用CTでは、歯・歯根・顎の骨などを三次元(立体)で確認することができます。歯の根の形態、根の周囲の病変、顎の骨の厚みや密度、神経・血管などの位置関係を複数方向から確認できるため、必要に応じて診査・診断に活用しています。
破折歯・歯根破折の診査
「歯の根が割れているので抜歯が必要」と診断された場合でも、まず本当に保存が難しい状態なのかを確認することが重要です。歯根破折は、破折の位置や方向、周囲の骨の状態などによって治療方針が異なります。CTだけですべての破折を断定できるわけではありませんが、レントゲン写真、歯周ポケット検査、マイクロスコープによる観察などと組み合わせ、歯を残せる可能性があるかを検討するための重要な情報となります。
破折歯接着保存治療について詳しく見る →
精密根管治療
歯の根の中(根管)は非常に細かく複雑に枝分かれしています。通常のレントゲン写真だけでは判別しにくい根管の走行や病巣の広がりを立体画像で確認し、治療方針を検討する際の資料として活用します。
精密根管治療について詳しく見る →
インプラント治療の事前シミュレーション
インプラント治療では、顎の骨の高さや幅だけでなく、下歯槽神経や上顎洞といった解剖学的組織との位置関係を確認する必要があります。CTの三次元データを用いて事前に確認し、インプラントの埋入位置・方向・深さを慎重に検討します。
日本口腔インプラント学会専門医によるインプラント治療 →
使用機器
モリタ社製 3DX マルチイメージ マイクロCT
※CT撮影はすべての患者様に行うものではありません。診査・診断の上、治療に必要な場合にのみ撮影を行います。
02|細部まで拡大して「見る」
すべての診療ユニットにマイクロスコープ
肉眼では確認しにくい部分を拡大して治療するために
歯は非常に小さく、その内部にある根管、虫歯と健康な歯質の境界、修復物と歯の境目、細かな亀裂などは、肉眼では確認が難しいことがあります。マイクロスコープは、治療部位を数十倍まで拡大し、明るい照明下で観察するための歯科用顕微鏡です。いばた歯科では、特定の自費治療だけでなく日常診療でも必要に応じて活用できるよう、すべての診療ユニットに1台ずつ設置しています。
虫歯治療(MI治療)
虫歯になった感染部分と健全な歯質との境界を拡大確認しながら処置を行い、必要以上に健康な歯を削らないよう配慮します。
根管治療(歯の神経・根の治療)
非常に細く湾曲した根管の入口や内部の状態を拡大視野で確認しながら、感染源へのアプローチを行います。
破折歯の精密確認
微細なヒビ(亀裂)や破折線の位置・深さを拡大視野で観察し、歯の保存可能性や接着処置の適否を検討します。
審美・セラミック修復
詰め物・被せ物と天然歯との境界線(マージン)を滑らかに形成し、適合精度に配慮した処置を行います。
03|お口の状態を「記録する」
口腔内スキャナーによる3Dデジタル記録
「型取り」だけにとどまらない、患者さんと共有するデジタルデータ
口腔内スキャナーは、小型カメラでお口の中を高速撮影し、歯並びや歯ぐきの状態をフルカラーの三次元データとして記録する装置です。従来の粘土状の印象材を使った型取りに代えて使用できる場合があるほか、治療計画の説明や治療後の経過観察にも活用しています。
ご自身のお口を3D画像で客観的に確認
スキャンしたデータはユニット備え付けのモニター上で自由に拡大・回転できます。「どの歯にどんな問題が起きているのか」「健康な歯質がどの程度残っているのか」を、言葉だけでなく立体的な画像を見ながらご確認いただけます。
過去のデータと現在の状態を比較
定期的に3Dスキャンデータを記録しておくことで、以前の状態と現在を重ね合わせて比較できます。歯の摩耗(すり減り)、噛み合わせの微小な変化、歯肉の退縮などを経年的に確認する資料として役立てます。
導入機器:症例や用途に応じて使い分け
- 3Shape TRIOS 3
- 3Shape TRIOS 5
- デンツプライシロナ Primescan
- Medit i700
※単一の機種に偏らず、セラミック修復・インプラント・経過観察など目的に適したスキャナーを選択しています。
04|健康な歯をできるだけ残して「つくる」
CAD/CAM・CERECによるデジタルセラミック治療
セラミックを入れること自体ではなく、健康な歯質を残すための修復
いばた歯科が院内CAD/CAMを活用する大きな目的は、健康な歯質、特に接着に有利なエナメル質をできるだけ残した修復治療を行うことです。従来の被せ物では、維持力を得るために歯全体を大きく削る必要があったケースでも、デジタル設計と現代の接着技術を組み合わせることで、必要な部分だけを修復するインレー・オンレー・オーバーレイを選択できる可能性が広がります。
院内完結型デジタル修復の流れ
- 削る量を抑えた形成:虫歯や劣化した修復物を除去し、健康な歯質をできるだけ残すよう形成します。
- 光学印象(スキャン):削った歯と周囲の歯並び・噛み合わせを口腔内スキャナーで即座にデータ化します。
- コンピューター設計(CAD):噛み合わせや修復物の厚みを考慮し、画面上で形態を綿密に設計します。
- 院内ミリング加工(CAM):院内の加工機でセラミックブロックから修復物を削り出します。
- 精密接着処置:材料に適した前処理を行い、接着性レジンセメントを用いて歯と修復物を装着します。
健康な歯質をできるだけ残すデジタルセラミック治療について詳しく見る →
※通院回数や使用できる材料は、歯の状態・修復範囲・咬合などにより異なります。自由診療の内容、費用、治療期間、主なリスク・副作用は価格表および各治療ページをご確認ください。
応用|症例に合わせて「設計する」
複数の歯科用CADソフトウェア
患者様ごとに異なる噛み合わせや修復形態に対応する
歯の形態や修復範囲は患者様一人ひとり異なります。そのため、一つの設計ソフトに限定せず、治療内容や補綴物の特性に応じて使い分けています。
- CEREC / inLab:主に院内で行うセラミックインレー・クラウンなどの迅速な設計・製作に使用。
- 3Shape Dental System / TRIOS Design Studio:幅広い補綴物やインプラント上部構造の精密設計に使用。
- exocad:より複雑な噛み合わせの再構築や、高度な自由度が求められる症例の設計に使用。
応用|診断からインプラント治療へつなげる
CT × 口腔内スキャナー × デジタルシミュレーション
「最終的な歯の位置」から逆算して埋入位置を計画する
インプラント治療では、「骨がある場所に入れる」だけでは十分ではありません。最終的に噛み合う人工歯の位置から逆算して、インプラントの深さ・角度・位置を計画することが重要です。
当院では、CTで得られる骨・神経の三次元データと、口腔内スキャナーで得られる歯並び・歯肉のデータをコンピューター上で重ね合わせてシミュレーションを実施。必要に応じて、計画位置への埋入をサポートする「サージカルガイド」を作製・活用し、計画した位置への埋入を補助するために活用します。
※サージカルガイドの使用は、骨や歯の状態、治療計画を総合的に診査した上で判断します。
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05|治療した歯を「守る」
60分メインテナンスでのデジタルデータ活用
治療が終わった瞬間から、長期維持のための管理が始まる
どんな精密な治療を行っても、その後のケアが不十分であれば再発のリスクが生じます。いばた歯科では、歯科衛生士が60分の時間を確保して担当制のメインテナンスを実施しています。
歯周ポケット測定やクリーニングに加え、必要に応じて口腔内写真や3Dスキャンデータを蓄積。「過去の状態」と「現在の状態」を比較することで、肉眼では見逃しやすい小さな摩耗やすき間の変化を把握し、治療した歯を長く守るための管理に繋げています。
歯科衛生士による60分メインテナンスについて詳しく見る →
見えないところまで、衛生管理
清潔な診療環境を保つための取り組み
精密な治療を、清潔な診療環境から
どれだけ精密な治療を行っても、治療に使うお水や器具の衛生管理が不十分であれば、安心して治療を受けていただくことはできません。いばた歯科では、目に見えないところまで清潔な状態を保てるよう、診療環境の管理に取り組んでいます。
給水管路の管理
治療で使用するお水は、ユニット内の管を通って供給されます。いばた歯科では、すべての診療ユニットに給水管路の洗浄機能を備えた「GCイオムアクア」を導入し、管路内の水質管理を行っています。
器具の滅菌管理
治療で使用する器具は、複数の滅菌器を使い分けて管理しています。器具の種類や材質に応じた方法で滅菌処理を行っています。
飛沫・粉塵の吸引(口腔内・口腔外バキューム)
歯を削る際やクリーニングの際には、目に見えない細かな粉塵や飛沫が発生します。お口の中で使用する口腔内バキュームに加えて、すべての診療ユニットに口腔外バキューム(フリーアーム・アルテオ)を設置し、飛沫や粉塵を発生源のそばで吸引しています。診療室内の空気を清潔に保ち、快適な治療環境づくりにつなげています。
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GCイオムアクア(全ユニット導入)
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クラスB滅菌器
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ガス滅菌器
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タービン・コントラ専用滅菌器
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口腔外バキューム
導入機器
- GCイオムアクア(全ユニット導入)
- クラスB滅菌器
- ガス滅菌器
- タービン・コントラ専用滅菌器
- 口腔外バキューム(全ユニット設置)
※滅菌方法は器具の種類に応じて使い分けています。
設備が治療をするのではありません
設備の先にあるのは「診査・診断」と「治療方針」です
CTがあるだけで、自動的に歯が残せるわけではありません。
マイクロスコープを使えば、すべての歯が保存できるわけでもありません。
最新のデジタル機器であっても、それらはすべて現在のお口の状態を把握し、適切な治療を行うための「道具」に過ぎません。
いばた歯科が何より大切にしているのは、
「見えない部分まで診る」
「拡大して確認する」
「健康な歯質をできるだけ残す」
「残せる可能性のある歯を、簡単に諦めない」
「保存が難しい場合には、十分な診査・診断のもとで機能を回復する」
「そして、治療後も継続して状態を確認する」
という診療の姿勢です。
設備とデジタル技術は、この診療方針を誠実に実践するために活用しています。
他院で抜歯を勧められた、根管治療を繰り返している、歯を大きく削りたくないなど、現在のお悩みをお聞かせください。CTやマイクロスコープなどによる精密な診査・診断をもとに、現状と考えられる治療方針をご説明します。