こんにちは。品川区大崎、JR「大崎駅」南改札より徒歩5分にある歯医者「いばた歯科」です。
根管治療とは何かご存じでしょうか。歯科医院で治療を受けたことのある方であれば、一度は耳にしたことがあるかもしれません。
しかし、根管治療とはどのような治療で、どのようなメリット・デメリットがあるのか、詳しく知っている方は少ないかもしれません。
今回は、根管治療の概要とその治療を行うメリットとデメリット、治療の流れや費用について詳しく解説します。大切な歯を守るために、根管治療についてしっかり理解しておきましょう。
根管治療とは

根管治療とは、虫歯によって歯の内部にある神経(歯髄)や血管が炎症を起こした場合、それらを取り除いて内部を洗浄・消毒する治療です。根管治療は、歯を抜かずに残すために非常に重要です。
根管治療が必要になった場合、早期に治療を開始することが大切です。症状が進行すると、治療の回数が増えたり、最悪の場合、歯を残すことができなくなったりする可能性があります。
根管治療が必要なケース
根管治療が必要となる主なケースは、次のとおりです。
- 虫歯が深く進行した
- 外傷によって歯の神経が損傷した
- 何らかの理由で歯が大きく割れた
根管治療は歯を救う治療とも言われています。
根管治療を行うメリット

根管治療に対する不安や疑問を持つ方も多いですが、治療を行うことには多くのメリットがあります。ここでは、根管治療を受けるメリットについて詳しく見ていきましょう。
痛みや腫れを軽減できる
根管治療の最大のメリットは、歯の内部の感染した神経や組織を除去することで、強い痛みや腫れといった症状を改善できます。特に、夜間に痛みが増す、冷たいものや温かいものに反応するなどの症状がある場合、日常生活に支障をきたす可能性もあります。治療によって感染源を除去すれば、痛みから解放され、日常生活を快適に過ごせるようになるでしょう。
歯を残せる可能性が高まる
根管治療の最大のメリットは、歯を残すことができる可能性が高まる点です。歯は、噛むだけでなく発音や顔の形を支えるうえでも重要な役割を果たしています。歯を失うと見た目が変わるだけでなく、発音しにくくなったり、ほかの歯への負担が大きくなったりします。
特に、前歯や見える部分の歯を失うと、審美的な問題も生じます。根管治療を行えば自分の歯を残すことができ、機能的にも見た目にも大きなメリットがあります。
噛み合わせや見た目を維持できる
歯を失った場合、その部分を補うためにブリッジや入れ歯を作る必要があります。歯を失ったまま放置すると、周りの歯が移動したり、顎の骨が痩せて顔の印象が変わったりする場合があります。
根管治療を行うことで自分の歯を残せれば、これらの問題を避けられるのです。
全身の健康を守ることにつながる
虫歯を放置して歯の根の先に膿がたまった状態が続くと、細菌が血管を通じて全身にまわります。この影響で、心筋梗塞や脳梗塞などを引き起こす可能性もあります。
根管治療によって感染源を除去することは、全身の健康を守ることにもつながるのです。
経済的な負担を軽減できる
上述しましたが、歯を失うとブリッジや入れ歯、インプラントといった補綴(ほてつ)治療が必要になります。選択する治療法や素材によりますが、特にインプラントを選択する場合は30万円から50万円程度の費用がかかります。
一方、根管治療により歯を保存できれば、将来の補綴治療にかかる費用を抑えることができます。
根管治療のデメリット

根管治療には多くのメリットがある一方で、デメリットも存在します。ここでは、根管治療のデメリットをご紹介していきます。
治療を検討する際は、メリットだけでなくデメリットやリスクも理解しておきましょう。
治療期間が長くなる
根管治療を行う場合、1回の診察ですべての症状を解決できるわけではありません。根管内の感染を取り除くために、通常は複数回の治療が必要になります。治療期間はおよそ1〜2ヶ月ほどで、通院回数は3回から5回程度が一般的です。症状が軽度であれば2〜3回程度の通院で完了することもありますが、それでも1ヶ月程度かかります。
しかし、状態が悪く処置が複雑になる場合は、通院回数が多くなり治療期間も長くなる可能性が高いです。治療が長引くと、患者さまの負担が増えるため注意しなければなりません。
歯の強度が低下する
根管治療では、根管内にある歯髄(しずい)という組織を除去します。歯髄は血管や神経を含む組織です。歯に限りませんが、体は血液から活動に必要が栄養を供給されているため、血管を除去すると栄養が供給されなくなります。
このため、根管治療後の歯は、健康な歯と比べると脆くなる傾向があります。治療後は土台を立てて被せ物を装着しますが、治療前よりは強度が低下することを理解しておく必要があります。
再発のリスクがある
根管治療には、再感染のリスクがあります。最初の治療が不完全だった場合や、治療後に細菌が侵入した場合、再び感染が起こることが考えられます。感染が再発すると再度の治療が必要となり、場合によっては抜歯が検討されることもあるでしょう。
高度な技術が必要とされる
根管の形状は非常に複雑で、細く曲がっていたり枝分かれしていることも珍しくありません。この微細な部分まで丁寧に処置を行わなければ再感染のリスクが高まるため、高度な技術と経験が必要です。技術が十分にある歯科医師の処置を受ける必要があるといえるでしょう。
根管治療の流れ

根管治療は、感染源となる神経が存在する歯根の管を清掃・消毒し、無菌状態にしたうえで密封する治療です。具体的に何をしているのか、疑問に思う方も多いのではないでしょうか。
ここでは、一般的な根管治療の流れをご紹介していきます。
診断と治療計画の説明
まずは、レントゲン検査や視診を行い、歯の内部にどの程度の感染・損傷があるかを確認します。歯髄が感染していると診断されれば、根管治療を実施する治療計画が立てられ、治療の目的や期間、費用について説明されます。
虫歯・感染組織の除去
レントゲンや歯科用CTなどで精密に状況を把握した上で、感染した部分を取り除きます。汚染された神経や細菌、壊死組織などをていねいに取り除いたあと、消毒薬を使って根管内を洗浄します。完全に細菌を取り除くためには何度かの治療が必要です。
根管内の洗浄と消毒
汚染された神経を除去した後は、根管内をしっかりと洗浄・消毒し、細菌の残存を最小限に抑えます。根管は非常に細長く、曲がっていたり枝分かれしたりしていることもあります。この洗浄と消毒は、専用の器具や薬剤を用いておこないます。
治療後に再び痛みが出ないように、根管内を無菌状態にすることが重要です。
薬剤の充填
根管内容を無菌化した後、根管の中に薬剤を充填して密閉します。隙間なく薬剤を充填することで、細菌の繁殖を防ぎます。
土台と被せ物の装着
根管充填後は、歯の強度を補うために土台を立て、その上にクラウン(被せ物)を装着します。これにより噛む力に耐えられるようになり、歯を長持ちさせられます。歯の色や形も考慮されるため、見た目も自然に仕上がります。
根管治療の費用

根管治療は保険適用と自費診療の両方があります。以下では、それぞれの特徴と費用相場について解説します。
保険診療の場合
保険診療で根管治療を行う場合、治療費は1本あたり5,000円〜1万5,000円程度が相場です。費用の負担を抑えられますが、基本的な最低限の治療を行うため、審美性には限界がある場合があります。
自由診療の場合
自由診療では、精密機器や高品質な材料を用いることが可能になります。例えば、マイクロスコープやラバーダムを使用した精密根管治療、被せ物に強度の高いセラミックやジルコニアを選択する場合などが挙げられます。
治療の成功率を高めたり審美性を維持できたりしますが、その分費用が高くなります。歯科医院によって費用は変動しますが、7万円から15万円程度が相場です。
まとめ

根管治療は、虫歯などで感染した歯の内部を清掃・消毒し、歯を残すための重要な治療です。痛みの軽減、歯の保存、噛み合わせや見た目の維持、経済的負担の軽減など、多くのメリットがあります。
治療にはデメリットも存在するので、治療の流れや費用についても理解を深め、信頼できる歯科医院で適切な治療を受けることが重要です。
根管治療を検討されている方は、品川区大崎、JR「大崎駅」南改札より徒歩5分にある歯医者「いばた歯科」にお気軽にご相談ください。当院では、丁寧なカウンセリングを重視しており、生涯を見据えた歯科治療を提供しています。
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